50代定年退職前の家族

<50代定年退職前のCさんファミリーの特徴>
・子どもが大きくなっているので教育費などの大きな支出はなく、2年後には教育ローン支払いが終わる
・次男の大学卒業を終えれば、収支に余裕が生まれる
・貯金などに回せる余裕が出るのは定年退職までの5年間
・65歳までの5年間は収入がなくなる
・年金の支給が始まっても、収入より支出が多い


<住宅に使える金額を計算する>
Cさんの場合
生涯年収 = 1億6,500万円
定年までの生活費 = 3,000万円
老後の生活費 = 7,000万円
子供の教育費 = 200万円
住宅に使える金額 = 6,300万円


<住宅にかける金額を増やす方法>
大きな支出がなく、収入が安定している期間内に貯蓄を増やす必要があります。
生活費で無駄に使ってしまっていないか、保険などに多く入りすぎていないかなどを検討しましょう。
また専業主婦で時間が余っているのであれば、旦那さんの収入に合わせてパートなどで収入そのものを増やすことも大切です。


<毎月の返済可能額を計算する>
毎月の返済可能額 = ( 収入 - 住宅費以外の支出 - 住宅維持費 - 貯蓄 ) ÷ 12カ月

Cさんの場合に置き換えると、
( 880万円 - 480万円 - 40万円 - 70万円 ) ÷ 12カ月 = 24万円


<借入可能金額を計算する>
毎月の返済額が24万円、金利2.5%、返済期間が10年の場合の借入可能金額は、約2,600万円


<購入予算を計算する>
購入予算 = ( 借入可能額 + 預貯金 + 売却代金 ) - ( 諸費用 + 半年分の生活費 )

Cさんの場合に置き換えると、
( 2,600万円 + 800万円 + 1,800万円 ) - ( 350万円 + 500万円 )  = 4,350万円


<検証>
最後に住宅に使える金額が6,300万円以下に収まるか、検証してみます。
生涯住宅経費総合計 = 住宅ローン総返済額 + 頭金 + 諸経費 + 住宅維持費 + 住宅修繕費

Aさんの場合に置き換えると、
2,800万円 + 1,800万円 + 350万円 + 1,100万円 + 200万円 = 6,250万円

生涯住宅にかかる経費は6,250万円なので、住宅に充てられる金額の6,300万円に無事収まりました。