子供が小さい家族

<子どもが小さいAさんファミリーの特徴>
・あと4年間は子どもが幼稚園に通っているため、支出はやや多め
・義務教育、高校までは公立に通わせる進路なので、長男の大学入試までの間は、多少余裕がある
・長男が大学に入学する年齢で娘の義務教育も終わり高校生になるので教育費はピークに
・長女が大学を卒業すると、教育費の支出が終了し退職までは余裕が生まれる。
・退職後、公的年金の支給が始まる65歳までは、収入のない期間となる。
・公的年金が出始めても、収入が生活費を下回る。


<住宅に使える金額を計算する>
Aさんの場合
生涯年収 = 2億6,600万円
定年までの生活費 = 8,500万円
老後の生活費 = 6,500万円
子供の教育費 = 2,700万円
住宅に使える金額 = 8,900万円


<住宅にかける金額を増やす方法>
工夫を凝らして支出を減らすことが第一です。例えばあまり使わないのにマイカーを所有している場合はレンタカーに変更するなど、まずは絶対に必要ではなく代替えの効くものを探してみましょう。
他にも保険に無駄に多く入っていないかどうかなど、必要な補償と節約を考えてみましょう。減らす一方では楽しみも減ってしまいます。収入そのものを増やすことを考えてみましょう。専業主婦であればパートをする、税金が増えない程度にパートの時間を増やす、定年後であれば数年間でも働けるところがあるといいと言われています。


<毎月の返済可能額を計算する>
毎月の返済可能額 = ( 収入 - 住宅費以外の支出 - 住宅維持費 - 貯蓄 ) ÷ 12カ月

Aさんの場合に置き換えると、
( 550万円 - 340万円 - 40万円 - 25万円 ) ÷ 12カ月 = 12万円


<借入可能金額を計算する>
毎月の返済額が12万円、金利3%、返済期間が35年の場合の借入可能金額は、約3,100万円


<購入予算を計算する>
購入予算 = ( 借入可能額 + 預貯金 + 親からの贈与 ) - ( 諸費用 + 半年分の生活費 )

Aさんの場合に置き換えると、
( 3,100万円 + 600万円 + 600万円 ) - ( 300万円 + 200万円 )  = 3,800万円


<検証>
最後に住宅に使える金額が8,900万円以下に収まるか、検証してみます。
生涯住宅経費総合計 = 住宅ローン総返済額 + 頭金 + 諸経費 + 住宅維持費 + 住宅修繕費

Aさんの場合に置き換えると、
4,800万円 + 700万円 + 300万円 + 2,300万円 + 500万円 = 8,600万円

 生涯住宅にかかる経費は8,600万円なので、住宅に充てられる金額の8,900万円に無事収まります。