共働きで子供なしの家族

<共働きで子供なしの家族Dさん夫婦の特徴>
・夫婦ともに仕事を続けていられるあいだは安定した収入が得られる
・妻退職後に収入が減るので、生活費を減らすなどのバランスを取る必要がある
・夫退職後、65歳までは収入がない期間ができる
・公的年金の受給が始まっても生活費が上回るので、対策が必要


<住宅に使える金額を計算する>
Dさんの場合
生涯年収 = 3億0,500万円
定年までの生活費 = 1億2,000万円
老後の生活費 = 6,000万円
子供の教育費 = 0円
住宅に使える金額 = 1億2,500万円


<DINKSの特徴>
・夫婦ともに収入があり、出産の予定もないので教育費や出産費用などの大きな出費は少ないと言え、その分住宅購入のための資金に充てることができます。
ただし、どちらかが早期退職をする場合、収入は一気に少なくなるということになるので、どちらかの退職後も住宅ローン返済を続けることができるようなローンの金額に抑えるなどの工夫が必要です。
住宅購入に充てるお金を多く設定する場合は、退職後もパートなどで収入を増やす、共働き中に貯金額を増やすなどの対策を取るといいでしょう。


<毎月の返済可能額を計算する>
毎月の返済可能額 = ( 収入 - 住宅費以外の支出 - 住宅維持費 - 貯蓄 ) ÷ 12カ月

Dさんの場合に置き換えると、
( 800万円 - 400万円 - 50万円 - 50万円 ) ÷ 12カ月 = 25万円


<借入可能金額を計算する>
毎月の返済額が25万円、金利2.5%、返済期間が30年の場合の借入可能金額は、約6,300万円


<購入予算を計算する>
購入予算 = ( 借入可能額 + 預貯金 + 親からの贈与 ) - ( 諸費用 + 半年分の生活費 )

Dさんの場合に置き換えると、
( 6,300万円 + 1,000万円 + 0円 ) - ( 500万円 + 150万円 )  = 5,950万円


<検証>
最後に住宅に使える金額が1億2,500万円以下に収まるか、検証してみます。
生涯住宅経費総合計 = 住宅ローン総返済額 + 頭金 + 諸経費 + 住宅維持費 + 住宅修繕費

Dさんの場合に置き換えると、
8,000万円 + 300万円 + 500万円 + 2,000万円 + 400万円 = 1億1,200万円

生涯住宅にかかる経費は1億1,200万円なので、住宅に充てられる金額の1億2,500万円に無事収まりました。